一番近くのコンビニ、スーパーまで車で20分(バスはない)
家にトイレがない
洗面所がない
風呂場にシャワーがない、お湯が出ない
玄関扉の鍵がない
自分探しの旅に出て辿り着いた田舎で5年前迄住んでいた家のハナシです
築80年の古民家(集落の中では比較的新しい)で、
天井板がなく、梁や屋根の内側に張ってある杉皮が見える、文字どおりの吹き抜け。
雪国のお家なので屋根は急勾配、ものすごく高い。その梁からぶらりと下がった長く太い蜘蛛の巣と埃の塊
囲炉裏の煤で真っ黒になった柱や梁に数十年の埃がこびり付いていて
数年間主人のいない家はコウモリとカメムシの住処になっていて
コウモリの糞があちらこちらに小山状に積り
壁には色褪せて破れた昭和(何で?)のカレンダー
汚れて擦り切れた畳の上に、これまた汚れて擦り切れたゴザが三重に上敷き鋲で留められ(古いゴザを捨てるのも面倒だったの、分かるけど・・)
10畳程の大広間には、入ってくる人を見下ろすように長押に鎮座するご先祖様の遺影
田んぼの土に藁を混ぜて小舞に塗った壁からぬりかべくんが今にも出てきそう・・
村の人たちは「よくあそこに住むなぁ〜!」
移住仲間は「いいところ見つけたね!」
実際、私もその家が大好きだったし、
不便も楽しんでいて。
トイレは介護用のバケツトイレを風呂場の片隅に置き、
バケツが一杯になると家の横の畑に作ったビニールハウスへ。
そこで籾殻と米糠を混ぜ混ぜして堆肥となる・・
この時代に下肥!ワクワクする!
吹雪の夜に隙間から吹き込み積もった雪の上を歩いて滑った朝。
家の中で雪が積もってすってんころりん!
痛いけど、何だかワクワクする!
追々書き足していこう
玄関を出たら見えるのは向こうの山